古来より吉野の人びとは、山頂と稜線は神仏の頭であり通り道と考え、植林をせず守り続けてきました。それにより、今では稜線の自然林と青々とした人工林が美しいコントラストを描いています。
「役行者(えんのぎょうじゃ)」が開いたとされる池神社のご神体は、正面にある明神池です。大昔に突然池から恐ろしい地鳴りのような音が鳴り、水面が荒れ狂いだしたとき、役行者が三日三晩の祈祷で水神の怒りを鎮めたといいます。
村の北部、大峰山脈の麓(ふもと)に位置し、大峰山中の修験者(しゅげんじゃ)の先達を務めた由緒ある集落。前鬼は、約1300年前に夫婦の「鬼」であった「前鬼」「後鬼(ごき)」が住み着いた地で、古くからの集落の姿をひっそりと伝えています。
上北山村にある滝の中でも水量が多く、落差85mの高さから豪快に流れ落ちる光景は究極の自然美です。
エメラルド・グリーンの美しい淵。垢離(こり)とは身についた罪・穢(けが)れのことで、修験者(しゅげんじゃ)が身を清める場所でもあります。